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ロッドケースの選び方を解説! 大切な釣り具を安全に運搬・保管するために押さえておきたいポイントとは?

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磯で釣りを行う際は、ロッドを傷つきや波被りから完全に保護できるロッドケースが必須。

釣りを始めてしばらくして、釣りの面白さが分かってくるとほぼすべての人が発病する「タックル収集症」、とっても楽しい時間ではあるのですが、あっという間に収集、もとい、収拾がつかなくなってしまいます。初期のうちは釣りのジャンルごとに安価なタックルを買い集め、いろいろな釣りを経験して行くことでしょう。しかし、ある程度経験値があがり、自分が気に入ったジャンルが絞られていくと、ある一定期間、そのジャンルを集中的に釣行するようになります。すると、同じジャンルのタックルが次々と増えていきます。それも、すべからく買い増すものは少しずつグレードがアップしています。

使わなくなったタックルを他人に譲ったり、中古市場へ放出したりして、所有するタックルの新陳代謝ができている人は困らないのかもしれませんが、貧乏性で使わなくなったタックルを処分できず、何十年も後生大事に持ち続けている私などは、タックルの置き場にほとほと困り果てています。私はマンション暮らしのため、もともと収納スペースが少ないのですが、それでもリールやクーラーボックス、ウキなどの小物類はベランダに設置している、幅1,300mm、高さ1,100mm、奥行き515mmの物置を釣具専用のおもちゃ箱にして、その中にすべて押し込んで保管しています。しかしロッドや玉の柄など、長尺モノはどうにもなりません。

今回は、ロッドをはじめとした、長尺物の運搬、保管を安全に行うためのロッドケースについて、選ぶために抑えておきたいポイントについて説明したいと思います。

目次

ロッドケースの種類

私が所有しているロッドケース。仕舞寸法に応じて、また、ロッドの種類に応じて4つのロッドケースを使い分けています。ロッドの保管もケースに入れた状態で部屋に置いています。

ロッドケースとは、文字通り、ロッドを収納するためのケースなのですが、使用目的及び予算によって、形状、材質、サイズ、機能が異なる、さまざまなタイプがあります。簡単にどんなものがあるのか、ざっと説明して行きます。

ストレートタイプ(サイドポケットなし/セミハードタイプ)

ロッドだけを収納する、細身のストレートタイプのロッドケースは軽いため、電車釣行、ランガンにおすすめ。ケーズの全長を調整できるアジャストケースもあり、様々なジャンルのロッドケースに使える非常に便利なタイプ。ただし、収容力は低い。

サイドポケットのない、細身でストレートタイプのロッドケースは、収納力は控えめですが、非常に軽く機動性に優れているため、電車釣行の際や、ランガンをメインで行いたい時に最も向いているタイプといえます。 素材は目付け(単位当たりの重量)の高いナイロン織布に樹脂を含浸して硬く仕上げたものなどが主に使われます。樹脂を含浸したナイロン織布は硬いため、外部からの衝撃に強く撥水性にも優れます。

高級グレード品になると、素材に通常のナイロン繊維の約5倍の強度があると言われる、米国デュポン社が開発した、強化66ナイロン繊維、バリスティックナイロンが使用されているものもあります。バリスティックナイロンは、本格的な登山用リュックや、高級ビジネスバッグ、防弾チョッキの表皮材などにも採用されている、非常に強度や耐久性の高い素材で、様々な用途に使われています。

尚、サイドポケットのないストレートタイプのロッドケースには、「アジャスタブル」タイプも人気です。アジャスタブルタイプのロッドケースは、ケースの全長が自由に変えられます。そのため、ロッドの仕舞寸法に合わせて、ケースを伸ばしたり縮めたりできるので、12ftを超えるツーピースロッドなども問題なく収納できます。非常に利便性の高いロッドケースであり、釣りのジャンルを選ばないのがこのタイプです。

写真のロッドケースは、全長120cm~210cmまで可変できるアジャスタブルロッドケースです。                                                                         

ストレートタイプ(サイドポケットあり/ソフトタイプ)

サイドポケット付きのストレートタイプのロッドケースは、ロッドのみならず、コマセ柄杓やマゼラー、掃除用ブラシなど、様々なものを一緒に収容、運搬ができるマルチに使えるタイプ。

ソフトタイプのロッドケースの最大の武器は何と言っても圧倒的な軽さです。材質はセミハードタイプのロッドケースと同じナイロン繊維織布なのですが、目付けを落とし、軽さと柔らかな風合いに仕立てたものです。保護性能を担保するために、表地と裏地の間にクッション材として中綿が入っているものがほとんどです。サイドポケットがついているため、ロッドのみならず、コマセ柄杓、マゼラー、ロングタイプの棒ウキケース、タオルなど、いろいろ収納可能です。

ソフトタイプのロッドケースは、電車釣行や渡船を利用する釣行だと保護性能がやや心許ないかも知れませんが、軽さと収納力が他のタイプと比較して群を抜いているので、車釣行はもちろん、ショアフィッシング全般的におすすめです。

ストレートタイプ(サイドポケットあり/セミハードタイプ)

納竿時の手荷物撮影

ストレートタイプのロッドケースで、価格が最もこなれていて、サードパーティ品も含め、最も多くの商品が存在しているのがこのタイプです。素材はナイロン織布に撥水処理を施したものがほとんどです。底面には射出成型された樹脂製のボトムカップが溶着されており、磯でも堤防でも、ロッドはもちろんのこと、ロッドケース自体のキズつきも守ります。

5,000円程度で入り、保護性能、耐久性、防水性、収納力、軽さといった、ロッドケースに求められる要素がバランスよく、初心者からベテランまで、汎用的に使えるタイプです。写真のロッドケースは、磯竿なら4本程度+磯玉の柄1本収納できます。サイドポケットにはフカセ釣りならコマセ柄杓やマゼラー、投げ釣りなら三脚が収容できます。

リールインタイプ(セミハードタイプ)

ダイワ・ロッドケース FF128RS シルバー

渡船で沖磯に遠征する人や競技に出場する人で、ロッドもリールも数セット持ち歩きたいアングラーは、リールをロッドにつけたまま収納ができる、リールインタイプのロッドケースを使うことが多いです。このタイプはグレードに応じてさまざまな材質があります。最も安価なのはナイロン織布製ですが、圧倒的に多いのがPVC(塩化ビニール)製です。これらは材料自体が比較的安価であるとともに、加工がしやすいという特徴があります。ナイロン織布製は軽さに優れ、PVC製は防水性、耐候性に優れています。ハイエンドクラスの製品になると、PP(ポリプロピレン)やPU(ポリウレタン)、PVCを併用し、コンパートメント(中仕切り)やリールプロテクター、タックルポーチなどを付属し、機能を充実させた上に、さらなる上質な風合いに仕立てた逸品に仕上げられています。

このリールインタイプには、ワイドタイプとスリムタイプがあるのが普通です。ワイドタイプはリールをつけた状態のロッドを2式、その他に予備のロッド2本、玉の柄1本を収納できます。スリムタイプはリール付きロッドを1式、予備ロッド2本、玉の柄1本収納できます。

リールインタイプのロッドケースは、リールをつけたままのロッドをそのまま収納できる便利な逸品。私は玉枠(網付き)を近着部頃に入れたものを収納。

ちなみにこの写真のロッドケースはダイワ・ロッドケース FF128RS(スリムタイプ)です。私はリールを付けたままロッドを収納することはしないため、膨らんでいる部分には玉枠(網付き)を巾着袋に入れたものを収納しています。サイドポケットにはコマセ柄杓2本(シャフト長75cm、カップ容量14cc、シャフト長70cm、カップ容量30cc)、マゼラー、掃除用柄付きブラシ、ゴム手袋などを収納しています。

モバイルロッドケース(ソフトタイプ)

モバイルロッドケースはパックロッド、穴釣りロッドなどを収納するのに便利。

仕舞寸法が短いパックロッドや穴釣り用の振出しロッドなどを収納するのに大変便利なモバイルロッドケースを持っていると、いつでも持ち歩いて、思い立った時に気軽に竿を出すなんて芸当ができるようになります。ソフトタイプのモバイルロッドケースは、軽量であることが最も重要なポイントですので、収容力や保護性能はあまり高くはありませんが、振出し式の穴釣りロッドであれば5~6本収納できます。

ロッドケースの選び方

ダイワ・インプレッサ 1-53、1.25-53

これまで紹介してきたロッドケースですが、選び方について考えてみましょう。ロッドケースは、釣りのジャンルごとに、各メーカー趣向を凝らした便利機能を充実させた専用のロッドケースをラインアップしています。基本は釣種別の専用ロッドケースを求めればよいでしょう。

自分が行う釣りのジャンル分だけロッドケースを保有する

電車釣行に便利な神奈川県西部、JR東海道線・早川駅。

ロッドケースは、お金が許すのであれば、自分が行う釣りのジャンル分だけ保有するのが理想です。大容量のロッドケースに片っ端から保有するロッドを入れて持ち歩き、状況に応じていろいろな釣りができるよう準備をしておくという考え方もあるかもしれませんが、それは現実的ではありません。

私も学生時代は大きなロッドケースにサーフキャストロッド、磯竿、ちょい投げロッド、ショアジギングロッド、穴釣りロッドなどを片っ端から入れ、海外旅行でもするのかというような大容量のリュックサックにありったけのタックルを詰め込んで、現地で状況に応じてどんな釣りにも早変わりできるよう、ほぼ全財産を持ち歩いていました。当時は体力があったのと、公共交通下車駅/バス停から遠い場所での釣りをしていなかったのでしょう。

釣り仕様に仕立てた自分専用の車を保有している方は、車を倉庫代わりにできるかもしれませんが、そういう恵まれた環境の方はそう多くないかもしれません。電車釣行中心の方は、できるだけタックルを厳選し、少ない荷物で機動的に動ける方が体力も温存でき、安全に釣りができます。そのため、自分のタックルコレクションの中から、「明日やる釣り」に絞ったタックル選びをして、選び抜いた少数精鋭を効率よく収納し快適に持ち運ぶために、ロッドケースは複数持つことをおすすめします。

ロッドケースを選ぶ際に見るべきポイント

ロッドケースを選ぶ際に見ておくべきポイントについて説明します。

ジッパーは信頼できるものか?

経験上、ロッドケースが使えなくなってしまう原因で最も多いのはジッパーの破損です。ジッパーがダメになる理由は大きく分けて三つ。一つはスライダー引手(プルタブ)の腐食による破損、二つ目はエレメント(噛み合わせ歯)の固着による動作不良、三つめは下止め(全開時のエンド部)の破損によるスライダーの抜けです。

ジッパーは世界シェアNo.1(約40%)のYKK製のものが使われていることが絶対条件です。プルタブにはロゴが表示されていますので必ず確認しましょう。国内製のロッドケースであればほとんどがYKKのファスナーが使われていると言っても過言ではありません(YKKの国内シェアは80%を超えています)。国内ファスナーメーカーでは他に「WALDES」ブランドを展開する朝日ファスナーの製品が優れています。

しかしいくら高品質なファスナーが使われていても、腐食させたり固着させてしまっては元も子もありません。釣行のたびに全てのファスナーのエレメント部、スライダー部を濡れたタオルなどで良く拭き、塩分を完全に取り去らなければなりません。長く使うためには面倒でも毎回行わなければならないメンテナンスです。

ショルダーベルトは太く、大きな肩パッドはあるか? ハンドルはしっかり握りやすいか?

車釣行でも、電車釣行でも、釣り場に到着するまでは一定の距離を歩かねばなりません。その道程で急な坂道や階段を昇り降りしなければならないこともあります。主な荷物はリュックサックに入れて背負っているでしょうが、ロッドケースはショルダーベルトで肩にかけて歩くか、手が空いていればハンドルを握って持ち運ぶことでしょう。

ショルダーベルトは太く、厚みのあるベルトであることが重要です。細くて薄いものは肩にかけているとすくにねじれてしまい、肩が痛くなります。肩パッドもベルト通しの幅がベルトの幅にとぴったり合っていないと、歩いているうちにずれてしまい、肩パッドの役目を果たさなくなります。

ショルダーベルトを使用しない場合はハンドルを持って運びますが、このハンドルの作りも、ただべルトが縫い付けられているだけのモノは長時間持ち歩くのが辛くなりますので、きちんとハンドルグリップが取り付けてあるものを選んだ方が良いでしょう。渡船を利用し沖磯へ上がる際は、一人ずつ下船したあと、荷物を船上から受け取ります。ロッドケースの受け渡しをする場合は、船上側ではロッドケースの中心部のハンドルグリップを握って送り出し、上陸した釣り客はロッドケース上部先端のハンドルベルトに手をかけて受け取ります。この時、上面先端にハンドルベルトがついていないロッドケースだと非常に受け渡しがやり辛くなります。

自宅での保管用としてのロッドケース

杜の工房のロッドスタンドのインテリア性

自宅でのロッド保管の方法もいくつかあります。ジギングロッドなど、短めのロッドはインテリア性が優れており、壁に取り付けたディスプレイ用のラックにロッドを掛けたり、写真のようなロッドスタンドに立てたり、いつもロッドが見える状態で保管できるというのは釣り師冥利に尽きることでしょう。自分専用の部屋があったり、釣具を室内でディスプレイ保管することに家族の理解が得られていたり、小さな子供やペットなどにイタズラされないなど、条件がすべて整っている方は、是非釣具をディスプレイし、釣具に囲まれて過ごしてください。羨ましいことこの上ありませんね!

私はマンション暮らしのため、なかなか収納スペースがなく、部屋に釣具をディスプレイすることも罷りならなかったので、ロッドケースにロッドを収納した状態で部屋の片隅に立てかけて保管しています。ロッド以外のタックルはすべてベランダに設置した物置の中に収納しています。

ロッドケース使用上の注意

最後に、ロッドケースの使用上の注意を簡単に列挙しておきます。

濡れたロッドケースは絶対にそのままにしない

雨に打たれた、波を被ったなど、釣り場は濡れるリスクがつきものです。濡れたロッドケースは絶対にそのままにしてはいけません。乾燥したからと言って大丈夫と言うわけではありません。海水を被った場合は言わずもがな、海辺で降った雨は塩分を含んでいます。そのまま乾燥させてしまうと塩分が析出し、ファスナーを固着させたり、収容したリールなどの金属製品を錆びさせる原因となります。必ず中身を全部出して水をかけて塩分を洗い流し、完全に乾燥させてから使います。

ファスナーは開けっ放しにしない

ロッドケースの中を濡らさないことはもちろんですが、常に風が吹いている海辺は砂ホコリが大量に舞っています。ロッドケースのファスナーを開けっぱなしにしていると、ケースの中に塩分を含んだホコリが入ってきます。また、風にあおられて、ロッドキャップや竿袋など、一時的にロッドケースの中に入れているモノが飛び出して紛失することもあります。面倒でもすべてのファスナーは必ず閉めておくことを徹底しましょう。

保護性能を過信しない

セミハードタイプのロッドケースはそれなりに保護性能は高いですが万能ではありません。必要以上にモノを詰め込んでケースが膨らんでしまうような使い方をすると中身が正しく保護されません。詰め込み過ぎは厳禁です。詰め込み過ぎて設計上の耐荷重を超えてしまったロッドケースはショルダーベルトの縫製部などが必ず破損します。不必要なものは極力入れず、軽量を心がけます。

ロッドケースは個性が出るアイテム。機能性、ファッション性を楽しもう

江ノ島釜の口の一級ポイント。

いかがでしたでしょうか? 昔はロッドケースは単なる竿の入れ物という程度で、バリエーションも少なかったのですが、現在では釣種ごとにさまざまな製品があり、グレードごとにシンプルなものから便利な機能が奢られた高級品まで、無数にラインアップされています。機能にこだわるもよし、ファッションアイテムとして個性を主張するもよし、様々な楽しみ方がありますので、目的と予算を照らし合わせ、自分のベストなラインアップを揃えましょう!

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