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フカセ釣り、ウキへのこだわりが止まらない! タイプ、形状、号数に徹底的にこだわるマニア多し!

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フカセ師に限らず、いわんや、釣り師に限った話でもないのですが、長く、深く一つの趣味道を突き進んでいる人種は、道具に対し、一般人には理解し難いほどの強いこだわりを持っています。釣り道、キャンプ道、ゴルフ道、カメラ道、クルマ道、模型道、料理道・・・枚挙にいとまがありませんが、ひとつの道を究めるには、たくさんの大道具、小道具、周辺用具類がありますが、それらのすべてにこだわりを持っています。しかし、一部のハイアマチュアを除き、すべての道具・用具にこだわり、全身究極のギアでまとめられている人間はほとんどおらず、どこかで「妥協」を余儀なくされていることかと思います。

そんな中でも譲れないものというものも当然あると思います。釣り師であれば、ロッド、リールはもちろんですが、ジギンガーならルアー、エギンガーならエギ、サーフキャスターならシンカーや天秤など、テンカラ師、フライ師なら毛針と、ジャンルによってこだわるものも変わってきます。また、ジャンルを問わず、ウェアにこだわる人、クーラーボックスにこだわる人、タックルケースにこだわる人もいるでしょう。

フカセ師であれば「ウキ」ではないかと思います。ウキは究極、自作を嗜む名人も多い(私にはとても無理ですが)、特殊なパーツだと思います。

今回はフカセ師のこだわりが最も強いであろう「ウキ」について解説したいと思います。

目次

フカセウキの種類

まずは簡単にフカセ釣りで主に使用されるウキのタイプについて説明いたします。大まかにいうと、ウキの中心に穴が開いていて、その穴に道糸を通す、中通し式の円錐ウキと、細長い棒ウキがあります。棒ウキは先端に付けたスイベルと呼ばれるパーツに道糸を通して使います。そして、この円錐ウキと棒ウキには、おびただしいほどのバリエーションがあり、サイズや浮力が細かく設定されています。

円錐ウキ

釣士道・紺水/紅水シリーズ

円錐ウキ、ドングリウキなどと言われる中通しタイプのウキで、9割以上のフカセ師がメインで使っているウキです。中心に道糸を通して使うため、仕掛けを潮の流れに乗せやすく、また、小さな球体フォルムで、喫水線(写真ではシルバーで塗られた帯の部分)かだ水面に出る面積が小さいため、棒ウキと比較すると風の影響を受けづらいという特徴があります。また、風の影響が強すぎる場合、二枚潮などで仕掛けが入って行かない場合などは、完全にウキを水中に沈めて使うこともできます。

ウキを沈めてしまうと、ウキの動きから目でアタリをとることはできなくなりますが、仕掛けが馴染みやすくなり、刺し餌を狙った場所まで運びやすくなると同時に、ラインスラックを適切に回収できていれば、ラインを通してアタリがとりやすくなります。円錐ウキを沈めて釣る方法は非常にマニアックで中級者以上に向いた釣りといえますが、悪コンディション時でも本命を仕留めやすいのも円錐ウキによる沈め釣りといえます。

棒ウキ

おびただしい数の棒ウキ。

棒ウキは文字通り、細長い棒状のウキなのですが、フカセ釣りでメインで棒ウキを使う人は多くありませんが、最近は、浮力の制御技術の進歩により感度が大変高い商品が多くなったこと、円錐ウキと比較して飛距離が出しやすいこと、圧倒的有利な視認性など、棒ウキの利点が改めて注目され、棒ウキを使うフカセ師が徐々に増えて来ています。ちなみに私は、数少ない棒ウキメインのフカセ師です。

棒ウキには大きく分けて二つのタイプがあります。ウキ単体では水面で立つことができず、設定された浮力と釣り合うオモリを仕掛けに取り付ける必要がある「非自立ウキ」と、ウキの中にあらかじめ浮力と釣り合うオモリが内蔵されている「自立ウキ」があります。フカセ釣りのシーンにおいては、「コマセと刺し餌の同調」を画策する釣りをする場合は、問答無用で自立ウキを使います。ダンゴ釣りなど、ボトムを狙いでクロダイ釣りをする場合は、ボトムキープのタナ確認がしやすい非自立ウキを使った方が良い場合もあります。

このほか、ハリスにつける小さなウキを用いた「二段ウキ仕掛け」などもあるのですが、ここでは割愛させていただきます。

ウキの役割

視認性重視のロング棒ウキと感度優先のショート棒ウキ

ウキの役割は、「アタリをアングラーへ伝達する」ことであると思われる方が多いと思いますが、ウキの役割はそれだけではありません。というより、「アタリをアングラーへ伝える」ことは、フカセ釣りのシーンにおいては、第一義ではないかもしれません。では、どんな役割があるのでしょうか?

狙ったポイントへ仕掛けを飛ばす

遠投カゴ釣りに使う大型の飛ばしウキ。コマセの重量を考慮し、全体の仕掛けの重さに耐える浮力が必要。

仕掛けを飛ばすのはオモリの役目じゃないの? とお思いの方もいると思います。確かにそれも正解です。しかし、フカセ仕掛けのような軽い仕掛けを飛ばすために重量のあるオモリを使うことはできません。そうではなくて、ウキの自重、フォルムを利用して飛ばします。写真はカゴ釣り用の飛ばしウキです。青物の回遊ルートを直撃するため、コマセを詰めたカゴを50M以上遠投し、着水したらしっかり水面に浮いて、表層にコマセをばら撒く役目を果たし重要なパーツです。フカセ釣りのウキでこんなにゴツいものは使いませんが、形状、重心、飛行姿勢まで計算されて成形されていて、水に浮く小さなパーツでありながら、仕掛けを遠くへ飛ばしてくれます。

仕掛けを潮に乗せてゆっくりと沈ませる

フカセ釣りはラインをピンと張っていることが少ない

フカセ釣りにおいて、ウキが果たす最も重要な役割は、「仕掛けを潮に馴染ませてターゲットの鼻先へ刺し餌を運ぶ」ことです。仕掛けが着水した際に、道糸、ウキ、ハリスが一直線ではなく、なんとなくクシャッと不規則にまとまった状態であることが多いと思いますが、このままにしておくとあっという間に仕掛けが絡んでしまします。

着水した瞬間、ロッドをわずかにあおったり、リールのハンドルを数回回したしりして、糸ふけをとることで、仕掛けの先端に向かって、道糸→ウキ→ハリス→針(刺し餌)の順番で真っ直ぐ整列させます。ここでウキが表層の潮の流れに乗り、ゆっくりと表層を流れます。この間に、ウキの中心に貫通している穴からハリス、道糸がスルスルすると沈んで行きます。

しかし、ひとことで「潮の流れに乗せる」と言っても、表層と中層、底層で流れる方向もスピードも全然違うなんてことは日常茶飯事ですし、風や波は「一度として同じ状況はない」と断言できるほど、一瞬一瞬で変わっています。

そんな状況でも、潮の流れる方向、スピード、風の影響、エサ盗りの種類、数、サイズ、泳層など、あらゆる現象を脳内でシミュレートし、撒いたコマセがどこに流れて行き、どれくらいのスピードで沈下して行くのか仮説を立て、その仮説が正しかった場合、ターゲットがコマセをどこで食ってくるか推測し、その時間にそこに刺し餌が到達するように仕掛けの重量を絶妙にコントロールしなければなりません。あらゆる状況に対応できるよう、ウキは本当にたくさんのバリエーションがあります。

フカセウキの浮力について

フカセ釣り用のウキは浮力が非常に細かく設定されています。昔はかなりアバウトだったようですが、今は製造技術が向上し、精度の高い商品が多くなりました。いわゆる「メーカー品」であれば、当たり前のように±0.1g未満の管理ができています。フカセウキは高価なものが多く、すべてのラインアップを揃えるのは大変なので、自分がメインで行う釣り場の状況に合わせて、サイズバリエーション、浮力バリエーションを各5~6個揃えておけば良いでしょう。大事なのは「同じメーカーの同じ商品の浮力違い」、「同じ高切れに備えて同じものを複数個」揃えると良いでしょう。

まずは、円錐ウキ、棒ウキともに0号を基本に、高浮力側はB、3B、5B、1号、沈め釣りをする場合は00号、000号を用意しておけば良いでしょう。

商品によって、細かい挙動やラインの抜け感など、性格がいろいろ異なりますので、いろいろ試して自分のベストワンブランドを決めるのも非常にマニアックで楽しいですよ。私はメジナ狙いの時は0号、B、3B、5Bを、クロダイ狙いの時は5B、1号を使います。00号も持っていますが、自分のメインフィールドでは沈め釣りをするほど水深がないので、出番はほぼありません。

0号(浮力 0g)

フカセウキの基準となる浮力が0号です。仕掛けにオモリ(ガン玉やジンタン)を付けない状態で水面に浮いていられる浮力です。表層から中層くらいまで浮いてきているメジナを狙う場合は迷わずこれです。風の影響などで仕掛けのなじみが悪いときなどは、00号、000号といった、マイナス浮力(ゆっくり沈む)のウキを使うとなじみが良くなります。

00号(浮力 -0.1g)

0号を使っていて、潮の流れは早くないけれど、風の影響で波立っていてウキの視認性、仕掛けのなじみも悪いときは、さらにマイナス浮力のウキを使って、ウキ全体を水面下に沈めてしまいましょう。00号のウキはゆっくり沈んで行き、あるレンジまで沈むと突然仕掛けのなじみが良くなったりします。マイナス浮力のウキは、魚が刺し餌を咥えた時の抵抗感が小さく、食い込みやすくなります。海況が良くない時、閉塞状態を打開する起死回生の一手として、マイナス浮力のウキに付け替えて一気に攻勢に出るゲームチェンジャーとしての期待がかかるウキです。

000号(浮力<-0.1g)

000号のウキは00号よりも沈みやすく、00号よりも早く沈んで行きます(ただし潮の流れの影響を受けやすいため、潮が速いと非常に使いづらい)。ウキ止めをつけず広いレンジを探る、全層沈め釣りをする場合は000号が向いています。ただし、仕掛けのコントロールは難しく、マイナス浮力のウキを使いこなすにはある程度の慣れが必要です。

G5号(浮力 0.35g)

G5号のウキは、G5号(0.35g)のガン玉を1個つけた仕掛けを支えられる浮力があります。0号のウキを使っていて、潮の流れがやや速く複雑で、仕掛けが入っていかない時に使うとライン落ちが良くなることがあります。ただし、潮の流れがキツい場合はもう少し浮力のあるウキを使い、仕掛けを重くしたほうが良い場合があります。

B号(浮力 0.55g)

潮の流れが速い場所や、表層までターゲットが浮いていなく、中層付近(5m前後)を狙う場合はB号を使うとよいでしょう。私のホームグラウンドの地磯では、水深はさほどないものの、潮の流れは常に速めなため、B浮力のウキに-B号の水中ウキをオモリがわりにして使うことが多いです。

3B号(浮力 1g)

水温が低い冬季など、深場狙いをする場合、3B浮力のウキに-2B〜-3Bの水中ウキを使います。-2Bの水中ウキの他、3G程度のガン玉をハリスに1個打つこともあります。浮力に余裕があるので、ガン玉のサイズや個数などを調整しながら、最も仕掛けがなじみやすいパターンを試行錯誤しながらその日のベストの設定を探る楽しさがあるのが3B号のウキです。

5B号(浮力 1.65g)

メジナと一種にあわよくばクロダイも狙いたいと考えるなら、5B浮力のウキに5Bのガン玉をつけ、よりスピーディーに仕掛けを深場へ沈めるために使用します。コマセとの同調は、高比重のコマセであれば効くかもしれませんが、拡散重視のコマセの場合は刺し餌の沈みが早くなりすぎるため、魚が違和感を感じて見切るかもしれませんので、軽いコマセを使っている場合は、よく練ったり、米ぬかを多めに添加するなど、調整が必要です。

0.8号(浮力 3g)

5Bを超える浮力のウキは、ほとんどが棒ウキになり、メジナ釣りではほとんど使われることはありません。メインの用途は波止でのクロダイ釣りになります。ボトムに刺し餌を這わせるコントロールが求められるシチュエーションで、ベタ凪の状況で、手返しよく攻略できる浮力だと思います。波止であれば非自立浮きを使い、浮力通りのオモリをつければ、大変感度の良いチヌウキになります。自立タイプの棒ウキを使えば、潮の流れに乗せて仕掛けを流す、フカセ釣りのような釣り方も可能です。

1号(浮力 3.75g)

1号浮力のウキは波止などでクロダイを狙う場合のスタンダードサイズです。紀州釣り(ダンゴ釣り)などで多用されます。素早くボトムまで刺し餌を送り込み、仕掛けを縦一直線にして安定させるためのウキです。ロング棒ウキを使えば、遠投釣りも可能です。1号の棒ウキは、視認性、感度、飛距離のバランスが優れていて非常に使い勝手が良いです。

2号(浮力 7.5g)

2号浮力のウキは、10mを超える水深を狙う場合や、超遠投など、使うシーンは限られるかもしれません。2号の中通しオモリ(ナツメオモリなど)が使えますので、圧倒的なスピードで仕掛けを深場に沈めることができます。活性の低い厳冬期のクロダイ釣りをやるならば1本持っておいて良いでしょう。

形状、デザイン、カラーにこだわる

ウキがぞんざいに並べられている。

フカセウキは釣具店に行けば分かりますが、おびただしい種類があります。同一メーカーの製品でも、いくつもモデルがあり、それぞれ特徴を持たせて差別化が図られています。潮掴みの良いもの、飛行距離が出るもの、糸落ちの良いもの、製品によってはボディ内に溜める空気の量を調整して、浮力を変えられるものまであります。

それぞれすべてを試してみることは不可能でしょうから、結局はどれか気に入ったブランドの商品を浮力ごとに買い集め、タックルケースを充実させてゆくというのがほとんどでしょう。ウキは釣具店で試してみることができないため、とりあえず1個買ってみて使ってみる、或いは、メーカー公式サイトの能書きを見て比較する、釣具店の店員に話を聞くといった情報収集が重要になります。

サイズや色やデザインで決めるのは決して悪くありませんし、価格が安いものをたくさん購入するというのも立派なこだわりでしょう。私はあまりこだわらない方で、自宅至近の釣具店で「いつ行っても必ず手に入る」ものを購入しています。これもこだわりと言っても良いですか?

趣味の沼にハマってしまうのは楽しい!

いかがでしたでしょうか? 今回はフカセ釣りに使用するウキについてマニアックな解説をしてしまいましたが、もちろんこだわりのアイテムって、人それぞれで、何でもいいと思います。

問屋かというくらいルアーを買い集めている人、部屋の壁にロッドやリールを何セットもディスプレイしている人、自前のボートと船外機持ってる人、ファッションに凝ってウェアをたくさん揃えている人、釣りを嗜む人はとにかく凝り性。初心者もベテランも関係なく、道具やパーツにこだわりを持っている人は、釣りというアクティビティを、決して飽きることなく、ライフワークとして続けている人が多いと思います。

釣りに限った話ではないのかもしれませんが、長くひとつの趣味を続ける秘訣は、あるときはバワフルに、またあるときはゆる〜くのんびりと、硬軟織り交ぜて楽しむことではないかと思っています。

そして、釣りに出られないときは部屋でこだわりのアイテムを広げ、ひとり眺めてニヤニヤしたり、用もないのにいじったり、メンテナンスしたり、四六時中釣りのことを考えているのです。永遠の少年ですね。

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