ウェーダーのお手入れしてますか?
最近のアウトドアブームもあり釣りの人気が上がっていますね。ウェーダーを履いて本格的にフィッシングをする方も少なくないでしょう。とくに初心者の方でも釣りに行くたびにもっと良いポイントへ!より大きな魚を!と未開の領域へどんどん広いフィッシングワールドへのめり込んでいくハズです。そんな奥深いポイントやフィールドでフィッシングを安全に楽しむために必要なのがフィッシングウェーダーです。最近では様々なウェーダーが販売されています。価格が手頃なウェーダーも増えておりますが自分にピッタリ合うウェーダーを見つけたらできるだけ永く使用したいものです。そこで大切なウェーダーをより永く使うために日ごろの手入れとメンテナンスをウェーダーの種類や素材別に手入れの仕方、洗い方などを詳しくご紹介していきます。今回はウェーダーのブーツタイプでご説明します。おすすめウェーダーもありますよ!
ウェーダーで危険なリスクを減らそう!

そもそもウェーダーを見たことがないとか使ったことがないというアングラーも多いと思います。オカッパリだったりサーフでの投げ釣りやエリアフィッシングなど釣りにもいろいろジャンルがあって『ウェーダーがいらない釣りだからな~』とか『本格的に釣りをする人がウェーダーを履いてる』と考えている方も多いと思います。もちろん必要ないのに履く必要はありませんし買う必要もありません。ウェーダー(wader)は水の中を歩く人、防水ズボン、防水長靴という意味で正にそのままです。でもウェーダーを利用している人は当たり前のメリットなのですが利用されていない方は歩きづらいし格好悪いしお金かかるなどデメリットしか見えていないかもしれません。使ってみてわかるウェーダーの意外なメリットがあります。釣りをしていて次のような経験がある方は是非とも検討してはいかがでしょうか。
釣りでこんな経験ありませんか?
- 草や枝をかき分けてポイントへいく
- 蚊など虫が多い
- ヘビを見たこともある
- 寒がり、冷え性
- クラゲに刺されたことがある
- すべって転んだことがある
- 靴にいつも砂や泥が付いている
- 釣りの靴の傷みが激しい
- 足の怪我をしたことがある
- 釣り用ボトムス(パンツ)が濡れたり汚れる
こんなことが多い人や苦手な方はウェーダーを検討してみてはいかがでしょうか?すべてとは言いませんが私はウェーダーを単純に水に浸かる以外のことを考えて使っています。腰ほどの草むらや藪の中に入ると朝露で濡れていて服が濡れて汚れるとかスニーカーで滑って転んで怪我をするなど釣りをする前に危険なリスクを減らしたいんです。
ウェーダーを使って釣りをするとこんな良いことがあります

- 寒くない。ウェーダーは冷たい水や冷気の侵入がありませんので温かいです。どんなにアウターのパンツやタイツを重ね着しても脚やつま先はとにかく冷えます。寒がりの人は寒いと心が折れて釣りになりませんよね。特につま先が冷たくなる人はカイロを入れたら最高です。お試しあれ。
- 服が汚れない。草むらや藪などを漕いでももちろんウェーダーは汚れますが洗えばいいのでドカドカ躊躇なく歩ける
- すべらない。ウェーダーのソールはラジアル底(ゴム)とフェルト底があります。ラジアル底はサーフや堤防用、フェルト底は磯や川、湖などの岩場、ゴロタ場など濡れた岩や石で苔や藻が付いているような場所で効果があります。
- 山や海の中での虫やヘビ、クラゲなどの害虫対策。最近は蚊とかだけではなくマダニやヒアリなど刺されると厄介な奴がたくさんいます。特にヘビやエイは毒を持っているので刺されると大変です。素足や薄い衣類で大丈夫ですか?
ウェーダーには様々な種類があります。
種類 | 特徴 | 素材 | 夏向き | 冬向き | お手入れ |
---|---|---|---|---|---|
ヒップウェーダー | 太腿までの片脚タイプ | ・ナイロン系
|
◎ | ✖ | 楽 |
ウエストハイ | 腰まで履くタイプ | ・ナイロン系 ・クロロプレン |
〇 | 〇 | 普通 |
ハイチェスト | 胸まで履くタイプ | ・ナイロン系 ・クロロプレン |
✖ | ◎ | 大変 |
おすすめウェーダー各種
テフロン撥水加工された素材を使用したプロックスのヒップウエーダー。私も愛用していますがヒップウエーダーの中ではコスパ最高です。汚れも落ちやすく夏の釣りには最適です。
タスラン素材のシマノのウエストハイウェーダー。タスラン生地は耐久性が高く擦れに強い素材です。シマノのバリュークラスのウェーダーでコスパもいいです。
ダイワのハイチェストウェーダー。迷彩の様な柄で色はグレーとブラックがあります。フェルトスパイクソール採用で磯場や岩場では滑りにくく最適です。
ウェーダーで釣りをするときのアドバイス
さてウェーダーの利点がお解りいただいたところでウェーダー利用で1つアドバイスです。使用中や使用後にこれを行うだけで自宅での手入れがかなり楽になり長持ちします。
- 持参するもの:フィッシングバックに小さめのブラシを忍ばせて置いて下さい。大きめの歯ブラシでもOK。タオル1枚。
- 釣りが終了したら履いたまま真水である程度汚れをブラシを使って落とす。膝をついたり腰を下ろしているのでひざ下とお尻を確認してください。泥で汚れていた場合。川や湖であれば水に入りブラシでこ擦ります。サーフなど海水であれば真水が無いかもしれませんが近くに小さな川でもあればそこを利用します。最悪海水でもOKです。とにかく泥や砂をできるだけ落とすことを心がけましょう。
- ブーツ部分特に底は濡れている状態なので難しいですができる限り砂や泥を落とす。(洗えれば最高ですが現地では厳しいかもしれません)
- 濡れた状態でしまわず、タオルで水気をふき取る。
最低限ここまでして帰路につきましょう
ウェーダーの種類によってお手入れの方法を変えよう!
ここからは自宅に戻ってからの手入れの方法です。まずは一番汚れているブーツ部分です。
ブーツ底によって洗い方が違います。
- ラジアル底(ゴム):必要なもの割りばし1本、大きめの歯ブラシ、水をバケツに満タン。
- フェルト底:必要なもの割りばし1本、お風呂用のブラシ(靴用でもOK)、水をバケツに満タン。
ブーツ部分の洗い方
- 靴底に水につける。割りばしで底のゴムに挟まっている小石や泥を落とします。
- 靴底を水に浸けたブラシで擦り砂や泥を落とします。(フェルト底は繰り返して念入りに)
- ブーツの上(足の甲、かかと部分)を水に浸けたブラシで擦り砂や泥を落とします。
長靴を洗うイメージです。ブーツ部分は汚れていますのでなるべくウェーダー自体が汚れないように注意しましょう。
ウェーダー干しを用意しましょう
ウェーダーを洗う時はウェーダーを逆さにして(ブーツ部分を上)洗います。ウェーダーの中に水が入らないようにするためです。そのためにウェーダーを干すハンガーが必要になります。ウェーダー専用のハンガーを購入するかお近くのダイソーの靴ハンガーを購入する方法もあります。
ウェーダーハンガーによくあるタイプのハンガー。干すと両足がくっついてしまい股の部分が乾きづらいので2個使うのが良いでしょう。
簡単DIY!ウェーダーハンガーを作っちゃおう

ここでご自宅にあるものでウェーダーハンガーを簡単に作る方法を教えます。実は昔からこれで洗ったり干したりしています(笑)
- 必要なもの:針金ハンガー2個、小さめのカナビラかカードリングや2重リング(2~3cmぐらい)
- 写真の様に曲げる
- カナビラ等を付けて出来上がりです。
- ハンガーを物干し竿に掛ける
- ブーツを入れる
- カナビラを①→②へ動かす

このDIYウェーダーハンガーは十分に使えます。
ウェーダー外側の表面の汚れについてです。
さてウェーダーハンガーでぶら下げることが出来たらいよいよウェーダー本体(表面)の洗い方です。ウェーダーは素材が2種類ありますので種類ごとに若干違います。
外側(表面の汚れ)
1つ目はナイロン系です。各メーカーが防水透湿素材を独自開発し作られていることが多く防寒防水素材のゴアテックスを使用しているウェーダーもあります。春~秋にかけて利用することをメインに作られている場合が多く蒸れや暑さ対策を施したタイプが多いです。メンテナンスの仕方で防水性が失われますので注意です。2つ目はクロロプレン(ネオプレーン)です。ナイロン系よりも防寒性に優れており水温や気温を伝わりにくいため冬や初春、晩秋での冷え込みに厳しい釣りに最適です。ナイロン系より素材が柔らかく繊細なのでメンテナンスは欠かせません。
ナイロン系の手入れの仕方
- 必要なもの:お風呂用のブラシ(靴用でもOK)、食器洗い用洗剤、洗濯用洗剤(液体・粉末可)ガラスクリーナー、水をバケツに満タン、タオル。*ゴアテックスの場合は専用クリーナーをおすすめします
- 片足づつ洗います。水の入ったバケツに食器用洗剤を適量入れます。大さじ2ぐらいでブラシで混ぜて泡立てます。
- ブーツの部分など特に汚れてる部分のみを念入りにゴシゴシ(汚れていない部分は擦らない)水で洗い流します。
- 特に取れない汚れは洗濯用洗剤でその部分だけブラシで擦ります。これでかなりきれいになるはずです。水で洗い流します。
- もう片方を同じく2.3.4の方法で洗います。
- 全体がきれいになったらバケツの水を交換します。バケツにガラスクリーナーを大さじ2ぐらい入れます。ブラシで混ぜてブラシで全体を軽く洗います。ガラスクリーナーは水で洗い流す必要がないのでそのままタオルで水気を取ります。ガラスクリーナーは撥水性があるのでウェーダーに撥水効果を与えます。(別の撥水液で対応しても良いです、スプレータイプは効果が薄いのでご注意下さい)
- そのまま干します。夏場なら3~4時間で乾きます。寒い時期だと2日間ぐらい。

クロロプレンの手入れの仕方
- 必要なもの:歯ブラシ、食器洗い用スポンジ、洗濯用液体洗剤、洗濯用柔軟剤、水をバケツに満タン、タオル
- 片足づつ洗います。水の入ったバケツに洗濯用液体洗剤を適量入れます。大さじ1ぐらいでブラシで混ぜてかるく泡立てます。
- ブーツの部分はブラシで念入りにゴシゴシ洗い水で洗い流します。
- 次にクロロプレンの汚れている部分です。クロロプレンは汚れが染みにくいので食器洗い用のスポンジで擦れば大体取れます。それでも取れない場合は歯ブラシでその部分だけやさしく擦ります。クロロプレンは傷つきやすいので丁寧に洗います。
- もう片方を同じく2.3.4の方法で洗います。
- 全体がきれいになったらバケツの水を交換します。バケツに洗濯用柔軟剤を大さじ1入れます。混ぜてスポンジで全体を軽く洗います。最後に水で洗い流してタオルで水気を取ります。クロロプレンを柔らかく保つために洗濯用柔軟剤は是非行いましょう。
- クロロプレンは絶対に日陰に干しましょう。夕方洗って干しておいて朝しまうのが良いでしょう。
ウェーダーの保管時のアドバイス
外側が乾いたら次回の釣行までウェーダーをしまうと思います。その時に両足のブーツの中にこれを入れておくと匂いも蒸れもなくなり毎回カラッと乾いた状態で履き心地抜群です。それは『乾燥剤』です。そのまんまなのですが量が違います。Amazonとかいろんなものを購入すると入ってくるアイツ(乾燥剤)です。これを捨てずに取っておきます。そして乾燥剤をネットに入れてウェーダーの両足のブーツ部分にポイっと入れておくだけです。絶対おすすめです是非お試しあれ。

ウェーダーは外の汚れだけではない
いよいよウェーダーの中の洗い方です。というか洗ったことありますか?外は頻繁に洗えますが中はなかなか洗わないですよね。中は乾くのに時間がかかるのでウェーダーを使用しなくなる時期に洗うのがベストです。秋から冬にかけて利用するハイチェストやクロロプレン素材は夏に洗う。ヒップウェーダーやウエストハイのナイロン系は晩秋~冬に洗う感じでしょうか。
ウェーダーの中を洗う時にオススメの漂白剤です。めっちゃ綺麗になりますよ
- 必要なもの:靴用ブラシ、洗濯用漂白剤、お湯をバケツに満タン、タオル
- まず上記でご説明したように必ず外側を綺麗にしてください。(乾いていなくてOKです)
- バケツに洗濯用漂白剤を大さじ1入れます。ブラシで混ぜます。お湯の方が良く溶けます。
- ウェーダーのブーツ部分に中敷きがある場合は中敷きを外しておきます。
- ウェーダーのブーツの中が見えるぐらいまでウェーダーを捲ります。片足に先程のバケツ作ったに薄めた漂白剤を足首ぐらいまで流し込みます。
- 靴用ブラシでつま先や靴底などまんべんなく擦ります。初めて洗った場合は結構汚れているはずなので中の水を捨てます。汚れがひどい場合はこれを繰り返してください。
- ブーツ部分が洗い終わりましたら脚部分です。ナイロン系で裏地にメッシュ生地がある場合などは擦れませんのでこの方法が良いと思います。先程の薄めた漂白剤をヒザぐらいまで入れます。そしてウェーダーの脚の付け根(太もも上)部分で水が漏れないようにしっかり束ねて持つ。あとはブーツ部分を持ち上げると脚部分全体に漂白水が行き渡るようにして少し振ったり揉んだりして中を洗ってください。
- 中の水が結構汚れていると思いますので捨てます。気になる場合はもう一度さらに薄い漂白剤で行います。これを両足行ってください。
- 夏の場合は先程ご説明したウェーダーハンガーを使用して外側を乾燥させる方法で中も十分乾くと思います。クロロプレンは日陰干しです。
- 冬の場合のはまずブーツの中を乾かす。できるところまでウェーダーをひっくり返します。その状態で温かい場所にぶら下げておきます。ブーツ部分はひっくり返らないので一番乾くのに時間がかかります。水が滴る場合は床が濡れないように配慮して下さい。ブーツの中が若干湿っているぐらいになったら元に戻しウェーダーハンガーを使用して外側の干し方をしましょう。その時にブーツ部分に新聞紙を大量に丸めていれておくと完璧です。新聞紙が水分を吸ってくれます。クロロプレンは日陰干しです。

おすすめ洗剤の選び方
今回はご自宅にあるものでメンテナンスすることをメインに取り上げましたが大切なウェーダーなので専用クリーナーなどでこだわりたい方にはこちらはいかがでしょうか?
ウェーダーの素材がゴアテックスの場合は専用のクリーナーを使用しましょう。
表面の撥水効果が落ちたときには洗った後にこちらをバケツに薄めて全体に掛けると撥水効果が蘇りますよ!
シーズンオフになったらウェーダーをメンテナンスしましょう
いかがでしたか?アングラーの体を守ってくれるウェーダーですので大切に永く使用したいものです。メンテナンスさえ怠らなければ10年ぐらい使えます。良いものを永く使ってエコなフィッシングアングラーを目指してはいかがでしょうか?