皆さんはバス釣りでシャッドの使い方と聞くとどんなものをイメージするでしょうか?厳寒期にディープエリアをゆっくりと巻いてくるというのがシャッドの使い方のセオリーだと感じる方も多いでしょう。
確かにそのような状況でディープエリアをただ巻きすることもシャッドの役割であることは間違えありません。しかしシャッドは厳寒期だけでなく、春夏秋冬様々な場面で活躍する万能な使い方ができるルアーなのです!
ということで今回は基本的なシャッドの使い方から少し応用的な使い方まで細かくご紹介していきます。より深くまでシャッドの使い方を知りたい方や他のルアーとの使い分けに興味がある方はぜひ今回の記事をご覧ください。また、シャッドの使い方と合わせてシャッドの選び方やおすすめモデルもご紹介していきます!
シャッドとは?
シャッドとは小魚を模して作られたボディに長いリップが特徴のハードプラグです。装着されたリップの角度や大きさによって潜行深度が異なり、一般的に1m~4mと幅広い潜行深度のモデルが存在しています。
シャッドのアクションとしてはハイピッチかつタイトな細かい動きが特徴で、他のハードプラグ(ミノーやクランクベイト)と比べても最上級にアピール力が弱くなっています。
シャッドの良いところ

シャッドは他のルアーと比べても圧倒的にアピール力が弱くなります。しかしながらそのローアピールこそが最大の利点で、ナチュラルな動きでバスに見切られにくくなるのです。だからこそハイプレッシャーなフィールドやクリアウォーターでも釣果を出しやすく、使い方次第では数釣りも可能になります。
またシャッドは着水音が小さく、水中でも大胆な動きをしないため水中にプレッシャーをかけにくく、複数回ルアーを通せることも大きな利点と言えるでしょう!
シャッドとミノーの違い

シャッドと似ているルアーとしてミノーが挙げられますが、この2つの使い方や使いどころにどんな違いがあるのか気になる方も多いでしょう。先ほどもお伝えした通りシャッドはハイピッチでタイトなアクションがキモになりますが、ミノーは大きく左右に揺れるアクションが一般的なので、アピール力はミノーの方が高くなります。
また、ミノーはシャローを攻めやすく、シャッドはディープやストラクチャー周りで使いやすいという点でも違いがありますね。まとめるとアクションとターゲットレンジが異なり、シャッドはミノーよりもより繊細に使うことができるという認識で問題ありません。

シャッドの基本的な使い方

まずはシャッドの基本的な使い方を3つご紹介していきます。あまりシャッドを使ったことがない方は、まず以下の使い方をマスターしましょう!
使い方①:ただ巻き
シャッドの最も代表的な使い方の1つで一定のレンジをナチュラルな動きで攻めたい時に有効です。シャッドはアピール力が弱いルアーですので、その日の活性にに合わせてリトリーブスピードを調整してあげることがポイントになってきます。
また、ロッドを上下に傾けて巻くことで泳ぐレンジが調整できるため、投げるポイントとロッドの上下を駆使してバスがバイトしやすいレンジを探っていきましょう!
使い方②:ストップ&ゴー
巻いて止めてを繰り返す使い方が、このストップ&ゴーです。バスの視点から見ると普段通り泳いでいたベイトフィッシュが突然ピタッと止まるため、リアクション的に口を使ってしまうというわけですね。
ただ巻きでは追い切れない場合や一定の速度で巻くと見切られてしまう場合に有効な使い方と言えるでしょう。またシャッドでストップ&ゴーをする場合、サスペンド(SP)タイプを使うとルアーをその場で留まらせやすくなります。
使い方③:トゥイッチ
トゥイッチはラインをロッドで1-2回弾き、ポーズさせるという動作を繰り返す使い方です。ただ巻きやストップ&ゴーなどの使い方ではバスに見切られてしまう場合に有効になります。またトゥイッチはフラッシングが特に出やすい使い方になりますので、距離のある場所からバスを寄せてきやすいことも大きなメリットと言えるでしょう。
加えてトゥイッチはただ巻きやストップ&ゴーに比べて移動距離を抑えてアプローチできるため、カバー際やストラクチャー周りなどのピンスポットにも有効的な使い方です!
シャッドを使った応用的な使い方

次にシャッドを使った応用的な使い方のご紹介です。どれも局所的に超有効になる使い方なので覚えておいて損はないでしょう!
使い方①:サイトフィッシング
ライトリグを直ぐに見切るような超ハイプレッシャーフィールドでのサイトフィッシングに大変有効な使い方です。まずは見えバスに対して少し離れた位置にシャッドを落とします。その後バスがルアーに気が付いて、近くを通ったタイミングでジャークやトゥイッチを入れることで、ルアーをじっくり観察させることなく強引にバイトを引き出せます!
また、ラインをリアフックに掛けた状態でジャークやトゥイッチを行うとよりイレギュラーな動きを演出できるため、霞ヶ浦のような超絶タフなフィールドにもおすすめの使い方となっています。
使い方②:ボトムノック
ゴロタやテトラエリアで特に有効になるのがボトムノックと呼ばれる使い方です。ボトムノックというとクランクベイトでよく言われる使い方ですがリップが長く、フラッシング効果の高いシャッドでも大変有効になります。ボトムに当たった時のアクションの破綻とフラッシングによってバスに強い刺激を与えてバイトに持ち込みます。
シャッドのボトムノックは岩に当てすぎないことがポイントで、まばらに軽くコツコツ当たる程度にレンジを調整しましょう!
使い方③:高速巻き
ニュートラル状態のバスを一気に本気にさせる使い方がシャッドの高速巻きです。特にバスが浮き始める春におすすめの使い方で、ルアーの動きが崩れないギリギリのスピードでシャッドを巻いていきます。高速巻きではどれだけバスの近くを通せるかがキモになってくるため、ポイントやレンジを少しずつ変えながら、バスの居場所を探っていくことが重要です!
また、高速巻きでは速く巻いても動きが崩れにくい「ソウルシャッド」がおすすめとなります。
シャッドの選び方
これまでシャッドの使い方について詳しく解説してきましたが、次にシャッドの選び方についてもご紹介していきます。
潜行深度

シャッドはリップの長さや大きさによって潜行深度を調節しています。ルアーのパッケージの中で目にしたことがあるかもしれませんが、シャッドの場合は以下の3つに分けられます。
- SR(シャローランナー)…潜行深度は30cm~1m前後
- MR(ミドルランナー)…潜行深度は1.5m前後
- DR(ディープランナー)…潜行深度は2m前後
潜行深度はメーカーによって異なる場合が多く、同じSRだから同じ潜行深度とも限らないためメーカーのホームページを参考に調べてみましょう。
浮力

シャッドはフローティング(F)とサスペンド(SP)に分かれています。フローティングの利点としてはストラクチャーやボトム内で、浮き上がらせて根掛かりを回避するという使い方が可能な点になります。カバー際や根掛かり多発エリアではフローティングがおすすめです!
サスペンドでは動きの鈍いバスに対してその場でピタッと止まることで喰わせの間を長時間取れるという点が最大の魅力と言えるでしょう。厳寒期ののようなバスの動きが悪い状況や暑さでやる気のないバスはサスペンドでスローに狙うのがおすすめです。
カラー

シャッドは目立ちにくいルアーですので、カラーチョイスも重要なポイントになってきます。フィールドの濁り具合に合わせてナチュラル~高アピールのカラーを使い分けましょう。ジャークやトゥイッチも視野に入れている方はフラッシング効果の高いカラーを選んでいただくのがおすすめです!
これを選べば間違えなし!バス釣りにおすすめのシャッド7選

シャッドはほとんどのメーカーがリリースしている王道ルアーと言えますが、その中でも特によく釣れるシャッドを厳選しました。シャッド選びに迷った方はぜひ参考にしてみてください。
【レイドジャパン】レベルシャッド
ボディ形状やリップの空気干渉、重心移動システムが最適化され、50mmクラスのシャッドの中でも特に飛距離を出しやすくなっています。また、逃げ惑う小魚のようなハイピッチの細かい揺れによってバスが違和感なく口を使ってくれるためおかっぱりのタフコンディションにも最適です。レベルシャッドは春夏秋冬、多様な使い方ができますので1本持っておくことをおすすめします!
【レイドジャパン】レベルシャッドスプリンター
オリジナルのレベルシャッドよりも一回りサイズアップして作られたシャッドでスピニングタックルだけでなく、ベイトタックルでも充分は飛距離を出せることが魅力となっています。
スプリンターはSR,MRの2つが用意されており、アングラーの使い方や攻めたいレンジによって使い分けることが可能です。
【ジャッカル】ソウルシャッド
ソウルシャッドはビギナーからベテランまで多くのアングラーから人気を集めているシャッドとなります。高速巻きでもスイミング姿勢が崩れにくく設計されていることが、ソウルシャッドの特徴の1つです。また緻密な重心移動システムによってロッドアクションを加えた後でもバランスを崩しにくく、しっかり水を掴んでバスにアピールしてくれます。
サイズラインナップも豊富なので様々な状況や使い方で活躍してくれるでしょう!
【エバーグリーン】バンクシャッド
近年のタフ化したフィールドを攻略するために作られたシャッドで、「困った時に結果を出す、ただ巻きシャッド」をコンセプトとして作られています。バンクシャッドは他のシャッドと比べて極薄のリップ設計で、スローに巻いてもしっかり水を掴み、タイトピッチを引き起こすため低活性の動きが鈍いバスにも最適です。
また、おかっぱりで大きなアドバンテージとなるロングディスタンス能力にも長けていて、空気抵抗を計算したボディ形状やタングステンの重心移動もバンクシャッドの特徴と言えるでしょう!
【O.S.P】ハイカット
ハイカットはクリアウォーター・ハイプレッシャーエリアを想定して作られたシャッドで動きは本物のベイトフィッシュに近く作られています。また、リップ形状とウエイト配置によって高速のトゥイッチやダートでもバランスを崩さずにレンジキープし続けてくれる点も1つの特徴と言えるでしょう。ただ巻きとロッドアクションの両方で活躍する使い方が豊富なシャッドです!
【ダイワ】スティーズシャッド
ハイプレッシャーフィールドでの使用を想定し、過度な動きではなく、ハイピッチなロールアクションを主軸として作られたシャッドです。ベイトフィッシュライクなボディから発せられるローリングとウォブリングのミックスアクションはハイプレッシャーなバスの捕食本能を刺激するカギとなっています。
SR/MR/DRの3種類によって幅広いレンジに対応し、フローティング・サスペンド・サイレントの3タイプによってアピール力の調整も可能です!
【ラッキークラフト】ベビーシャッド
エサと言われているほどに釣れるハードルアーで、トゥイッチ・ポーズの繰り返しがバスの本能に火をつける使い方となっています。バスの活性に合わせてポーズの時間を調整することでよりミスバイトを減らし、慣れていないビギナーの方でも数釣りを楽しめるでしょう!古くからトーナメントでも使われ、実績の多いルアーですので、ビギナーからベテランまで幅広いアングラーにおすすめできる最強シャッドです。
シャッドで必須のトゥルーチューン

トゥルーチューンとはラインアイの角度を変えることでルアーを真っ直ぐに泳ぐように調整する方法のことを指します。特にシャッドは左右のブレによってアクションが悪くなったり、根掛かりが多発したりと弊害があるので必ず行いましょう。トゥルーチューンの方法は至ってシンプルで泳いでいるルアーが曲がる方向と反対側にアイを倒すだけになります。ペンチを使ってほんの少し力を加えてあげるだけで十分です。
応用としてわざとアイと曲げて片側に泳がせたり、バランスを崩させたりすることもできるので気になる方はトゥルーチューンについて詳しく調べてみてください!
シャッドは使い方が非常に多い万能ルアー!

ということで今回はシャッドの基本的な使い方から少し応用的な使い方まで解説してきました。シャッドと聞くと冬を連想することが多いかもしれませんが、実はオールシーズン使える汎用性が高いルアーと言えるでしょう!ぜひ皆さんもシャッドの使い方をマスターして現代のハイプレッシャーフィールドを攻略してみてはいかがでしょうか?
